2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『文章作法入門』中村明

文章作法入門 (ちくま学芸文庫)筑摩書房 2002-05売り上げランキング : 512914Amazonで詳しく見るby G-Tools 文章を書くということについて基本的なこと――句読点や記号の使い方、題字や著者の位置、漢字、語彙、語感――を説明した本。 平易な文章でわかりやす…

『ハリーポッターと賢者の石』 『ハリーポッターと秘密の部屋』J.K.ローリング

ハリー・ポッターと賢者の石 (1)J.K. Rowling 静山社 1999-12売り上げランキング : 67932Amazonで詳しく見るby G-Toolsハリー・ポッターと秘密の部屋 (2)Joanne Kathleen Rowling 静山社 2000-09by G-Tools 推理小説である。 と一言で片付けたいがそうもいく…

『ピュタゴラスの旅』酒見賢一

ピュタゴラスの旅 (集英社文庫)集英社 2001-06 by G-Tools , 2010/02/19「そしてすべて目に見えないもの」 タイトルと前振りがうまい。 アイディア自体はそう目新しいものではないのだが、タイトルと前振りによってオリジナリティを出していると言える。 ラ…

『墨攻』酒見賢一

墨攻 (新潮文庫)新潮社 1994-06 by G-Tools , 2010/02/19春秋戦国時代の墨者の物語。 墨者たちというのは当時大きな勢力を持っていたはずなのだが、 史記などにはほとんど取り上げられず、漢代以降ぷっつりと消息が途絶えてしまう。 それを酒見賢一のあふれ…

『後宮小説』酒見賢一

後宮小説 (新潮文庫)新潮社 1993-04 by G-Tools , 2010/02/19第一回ファンタジーノベル大賞受賞作。 中国のような舞台で素乾国の後宮を舞台としたファンタジー。 隅から隅まで酒見賢一の空想が支配している。 なにせ空想の素乾の歴史書を作り上げ、それを元…

『一億三千万人のための小説教室』高橋源一郎

一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786))岩波書店 2002-06 by G-Tools , 2010/02/19小説なんてそんなに小難しいものじゃないからと勇気づけてくれる本、と言えばいいのだろうか。 気楽な口語体で書いてあり親しみやすい。 内容は小説を書く前…

『日本語教室』大野晋

日本語の教室 (岩波新書)岩波書店 2002-09 by G-Tools , 2010/02/19著者のライフワークである日本語がインドのタミル語と非常に似通っているという研究が面白い。 あとは特に見るべきものはない。 一度は読んでもいいが、二度読む気はしない。 なぜかを表現…

『花あざ伝奇』安西篤子

花あざ伝奇 (講談社文庫)講談社 2000-09by G-Tools , 2010/02/19「花あざ伝奇」 婉翁主とその乳母の息子との物語。 若き日々の初々しさと後年の権力闘争との対比が見事である。 この作者の一つの完成された作風ではある。 ラストは作者の語りがちょっとうる…

『洛陽の姉妹』安西篤子

洛陽の姉妹 (講談社文庫)講談社 2002-03by G-Tools , 2010/02/19この本は『異色中国短篇傑作大全』を読んだ中で飛び抜けて面白かった安西篤子の本を読もうと思って買った本。 古代中国を舞台にした短編が収められている。 「趙氏春秋」 春秋時代に覇を唱えた…

『日本語の変遷』金田一京助

日本語の変遷 (講談社学術文庫 (90))講談社 1976-11 by G-Tools , 2010/02/17 アイヌ語研究の第一人者、国語学者として著名な金田一京助の著作である。 上代から現代まで日本語の変遷を簡潔かつ明瞭に語ってある。「日本語は乱れていない」論など非常に興味…

『眠れる美女』川端康成

眠れる美女 (新潮文庫)新潮社 1967-11 by G-Tools , 2010/02/17 「眠れる美女」 川端の文学作品を初めて読む。描写は見るところがある。物語の構成がいまひとつ。結末がいささか暴力的と感じた。電気毛布のスイッチを切ってはいけないと何度も念押しされてい…

『新文章読本』川端康成

新文章読本 (新潮文庫 か 1-17)新潮社 1954-09 by G-Tools , 2010/02/17 川端の文章に対する考え方が読める。 自分のお気に入りの文章を並べた本である。 どのように自分は文章を鑑賞するかを述べていて、 別に文章が上手になる方法を述べた本ではない。 他…