『八人との対話』司馬遼太郎

八人との対話 (文春文庫)
八人との対話 (文春文庫)
文藝春秋 1996-05
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山本七平大江健三郎安岡章太郎丸谷才一永井路子立花隆西澤潤一、アルフォンス・デーケンという八人それぞれとの対談集。 司馬遼太郎の対談集がおもしろいのは常々言うところではあるが、これも例に漏れず。 対談集の面白さを語るのは難しいのだが、あえて言うとすれば司馬の本質を見抜く目の確かさにあるのではないだろうか。 対談集というのは、互いに自分の言いたいことを言い合って終わるのがよくあるパターンである。 しかし司馬の目の確かさ、語りのうまさが相手に絡んでいく。 そこであらたな発見がある実のある対談になっているのがおもしろい所以だろう。 司馬の深い教養、正確な知識がそれに厚みを加えているのは見逃せない。 理系なら西澤氏の章は必読。

2005.9.30記