『論語』訳注金谷治
論語 (岩波文庫) | |
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こんな本さえ読んでいない。
結構あちこちで読んだ話がところどころに出てくる。
孔子という人はもっと水のような、つまり清廉潔白な人物だと思っていたのだが、
なかなかどうしてそうではないようだ。
論語ももっと書店で見かける十把一絡げの自己啓発本に毛の生えたようなものかとおもっていた。
音楽の好きな自己顕揚欲にあふれ、人情味のある人だったようだ。
ただし、孔子自身は時の為政者に敬遠されたのもなんとなくわかるような気がする。
そんなにすごい本なのかなあというのが正直な感想。
但し、すでに別所で儒教思想に慣れすぎていて初読で抱くべき衝撃を受け損なったのかもしれない。
思想書としてよりも孔子とその弟子の人物伝としてみた方がおもしろい気はする。
おそらく年代順に並んでいないためと想われるが、なんとなく矛盾を感じることもあった。
意外というのが当てはまるか。自分の思いこみと違う論語があった。
読んで損はないだろう。何かしら得るものはあるはず。
2006.1.4 記